記念すべき第一回目は、私がショップチャンネルでよくお世話になっている根津さんのお話をしようと思います。
テレビ通販をご覧の方には説明の必要はないかもしれませんが、
根津さんはショップチャンネルで一番長く活躍されているキャストさんです。
私も一緒に出演するときはすごく楽しくやらせて頂いていて本当に大好きな方です。
今はそんな私たちですが、昔はそこまで仲はよくありませんでした。
私がショップチャンネルにデビューして来年1月31日で24年になります。
24年前はほとんどがジュエリーで、化粧品なんてテレビ通販では売れないと言われていた時代。
その当時のショップチャンネルはまだ出来たばかりで化粧品販売はほとんどなく、化粧品を販売していたのは本当にチェンジくらいしかなかったような気がします。
当時私の担当をしてくださっていたのは、その頃のショップチャンネルを代表する男性キャストMさんともう一人の女性キャストさんのみでした。
もちろん、根津さんの存在はその当時から認識していましたが、自分のことに精一杯だった私は気に留める余裕もありません。
担当キャストさんでなければ、わざわざコミュニケーションをとる機会もないわけです。
それから2~3年して、テレビ通販でも化粧品販売があたり前になってきたころ。
他のキャストさんと組むことも増えてきました。
ただ、根津さんと組むことはありませんでした(私の記憶では…)。
4~5年経ってからでしょうか?徐々に根津さんと組む機会が増えてきました。 そのため、根津さんとのはじめてのコンビ実現はかなり遅かったと記憶しています。
最初のうちは私も出演することに余裕がなく、根津さんも人見知りでお互いに距離感があった覚えがあります。
ほどなくして、そんな私たちの距離感を大きく縮める出来事が起きました。
根津さんと一緒だったある日の放送中、Wウォッシュの泡を実演しようと私は泡立てネットを擦っていました。
いつもであれば、ものの数秒で泡立つのですが、その日は擦っても、擦っても全く泡がたちません。
はじめはトークに集中していたので気に留めていなかったのですが 30秒以上擦っても微塵も泡立たないことに違和感を覚え、 「これは放送事故だ」とだんだん血の気が引いていったことを覚えています。なぜ泡立たないのかも意味がわからず、放送ではなんとか平然を装っていましたが、心中パニックでした。 そんなパニック状態で、泳いだ目の先に落ちているWウォッシュを発見しました。
泡立つはずがありません。
洗顔をネットの中ではなく、桶の向こうに落としていたのです。
そのことに気づかず、必死にネットを擦っていた私…。
窮地から脱した安堵感も交じって、放送中にも関わらずお互いに大笑いしてしまいました。
その事件から根津さんとは打ち解けられたような気がします。
その事件の前は、根津さんは私のことを好きじゃないだろうと思っていました。
その理由は「中島さんのこと嫌いな人たくさんいると思うのよ!」
と根津さんが放送中によく言っていたからだと思います。
「それはあなたがそう思っているから、そういう発言になるのでしょう?」と当時の私はそう思っていました。
でも今になって思うのは、確かにそういう方々もいらっしゃるだろうし、客観的な意見を敢えていうことでそんな方達にも話を聞いてもらえるように工夫をしてくれていた。そして、プロ意識もなく、全く自分らしくなかった私を彼女は刺激しながら無理矢理引き出そうと努力してくれていたのだと思います。
そんなこともあってか、自分できっかけはわからないのだけど、テレビの中で急にお茶の間感覚で話せるようになりました。これは多分根津さんのおかげだと思います。
お客様の反応を見ながらトークを選択できる直接販売。
お客様の反応が見えず、誰もいないところでとにかく話し続けるテレビ販売。
どちらが難しいかと言えば、一目瞭然ですね。当然、テレビ販売です。
そのため、通常慣れないゲストがテレビの中で販売をすることは本当に難しいのですが、彼女と出演するとゲストは自然とトークをすることが出来てしまいます。根津さんは相手の良さをうまく引き出してくれる人。
あんな楽しそうに行き当たりばったり感を出しつつも、すごく気配り目配りをしながら、数字も意識している人です。
これは本当にすごいというほかありません。
私も根津さんの投げ掛けには「的確に応えなければいけない!」ではなく、自然に返そうと心掛けていました。
彼女のそんな心配りがお茶の間にテレビ通販の楽しい雰囲気を届けてくれるのだと思います。
根津さんがクリスタルジェミーの商品の中で大好きな「バブルファンデ」という商品があります。
新商品ミーティングの時に紹介したら、根津さんは「ちょっと使わせて!」とお色直しついでに会議室から出ていきました…。
程なくしてトイレの方から「なんじゃこりゃーーー!」という大きな声が会議室まで響いてきたことを昨日のように思い出します(笑)。
その声の大きさに私たちが「なにがあったの!?」とみんなでビックリしたのはいい思い出です(笑)。
バブル時代のあの頃に戻ろうというコンセプトの「バブル」という名称も気に入ってくれた様で、よく放送中に流れていた荻野目洋子さんの「ダンシングヒーロー」にのってリズムをとってくれました。根津さんドハマりの商品でした。
本当に根津さんには笑ってしまいます。
チェンジの担当になって出てくるときは非常にご機嫌、外されたときはご機嫌ななめ。
わかりやすくて今では大好きなのですが、過去には1年くらい担当を外された時期がありました。
その時は根津さんから「中島さん!あなた私と出演するのが嫌だと言ったんでしょう!」と
すごい圧で迫られました。「いやいや、そんなこと言うわけないでしょ!」と返しましたが、
私も意図的に根津さんと外されているなと感じていたため、不信感はありました。
後から聞くとどうやら、2人でショップスターバリュー(24時間ライブ)をやると
仕事を忘れておしゃべりに興じ全く数の訴求をしない。
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やりとりが面白くてお客様が注文を忘れる。
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いつの間にか商品がなくなっている。
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お客様の買いそびれが多発
⇩
クレームが多発
という流れでトラブルが発生していたため、とある部署の方々が激怒したようです(笑)
ところが、根津さんはその部署に「どうして中島さんとやらせてくれないんだ!おかしい!」と殴り込み。
私からも「根津さんとやりたい!」とショップチャンネル側に伝え、やっと解禁されました。
多分私たちから抗議しにいかなければ、今でも組めていなかったのかもしれません。
未だに私たちはその部署に根を持っています(笑)。
しかし、この事件がきっかけで私たちの中で「おしゃべりばかりしてはいけない。」「数の訴求をしなければならない。」
「真面目にお仕事をしなければならない。」と戒めになっています(笑)。
テレビ通販は、見られるお仕事で商品は様々、出演時間もバラバラですから、想像を絶する過酷な環境です。本当に彼女しかわからない苦労もたくさんあったと思います。それを25年(2021年11月現在)も続けてきている実績は、本当にすごいことです。
「好きだから」、「仕事だから」という想いや割り切りだけで、やれることではありません。
私自身が続けてきたからわかることがあります。
根津さんとはお互いの良いところも悪いところも見知っている関係で簡単に伝えられることではないのだけれど、間違いなく言えることは「戦友」だということ。
そして、私のショップチャンネル24年間(2022年1月31日を迎えると)で、私のスタイル確立に最も大きな影響を与えてくれた人です。
本当に何よりも得難い「戦友」をくれた運命に感謝しています。
これからも切磋琢磨していけるように頑張っていきたいと思っています。
これを読んでくださる皆様は、テレビの向こう側の本音、裏側を知りたいだろうと思い、今回根津さんとのエピソードを語らせていただきました。
楽しんでいただけましたでしょうか?
今でもあの頃の根津さんは私の事を嫌いだっただろうなと密かに思っています。
今も嫌いかもしれませんね…(笑)。
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